2002年「日本のうたごえ祭典in福岡」の呼びかけ人,実行委員の紹介がうたごえ新聞に掲載されました。
 ここでは,その記事を転記します。

2002年6月〜7月

6月3日
よびかけ人メッセージ
今を働く者にふさわしい歌を
安東 毅さん(九州大学名誉教授 環境科学研究者)

 私が若かりし頃は,福岡ということもあってか,組合の様々な集いなどで荒木栄さんの歌がもっともよく歌われ,働く者の闘う勇気を鼓舞してくれました。 また,「ウイ・シャル・オーバーカム」なども私たちを元気づけてくれたものです。 しかし,今や時代は21世紀です。 新しい世紀の働く者にふわさしい歌が,創られなくてはなりません。
 時あたかも「日本のうたごえ祭典」が,数々の荒木栄さんの歌を産んだ福岡の地で開かれます。 その「うたごえ祭典」では,私たちの世代にも懐かしい歌だけではなく,新世紀の働く者を勇気づける歌が数多く歌われることを期待します。 福岡の「うたごえ祭典」の成功を確信して。

祭典スタッフ紹介
運営委員
山本 猛雄さん
”忠・猛ライン”始動

 猛(モー)さんこと,山本猛雄さんは昨年度から北九州青い空合唱団の団長です。 モーさんの団歴は33年で最古参。 彼の風貌は名前の似て体も大きくごっつい感じです。 しかし歌っている姿は優しさにあふれています。
 団員評では「文句が言える人」です。 それは彼の優しさと懐の深さのせいです。 労音例会などへのまじめな参加は他の文化運動を大切にする彼の隠れた一面です。
 日うた祭典に向けて忠(チュー)やんこと,山本忠生さん(全国常任,京都ひまわり合唱団指揮者)との連携が始まっています。
 忠・猛ラインでの活躍が期待されます。
加来浩佶(北九州青い空合唱団)


6月10日号
よびかけ人メッセージ
「声の日曜版」,歌とともに
諸岡 敬一郎さん(視覚障害者友情の会会長)

 「がんばろう」や「この勝利ひびけとどろけ」が,安保・三池,板付のたたかいで生まれた頃,同じ福岡から全国に「視覚障害者に赤旗しんぶんを読んでもらおう」という運動が発信されました。
 以来今日まで36年間「声の日曜版」は1号も休まず,全国の読者にとどけられいます。
 うたごえが,働く人々に喜びと勇気をあたえつづけてきたように,「声の日曜版」は,視覚障害をもつ仲間に生きる希望と光をともしつづけてきました。
 いま,「戦争のための国家総動員法」制定の血なまぐさい企てがつよまっているなかで,「うたごえ」や「母親」の全国集会が,福岡の地で初めて開催されることの意義はきわめて大きいと思います。
 成功のために,ともにがんばりましょう。

祭典スタッフ紹介
青年のステージ実行委員長
檜和田 衛さん

うーんパワフル! スタッフにも新風
 ”あっ電話や”「どうもぉ,檜和田でーす。 今日さっきまで駅前でうたってきたんですよ。 そしたらですね。 『前に聴いたことある』っていう女子高生が寄ってきて『平和のうた』をリクエストされて30分うたっちゃたんですよ」と。
 うーんパワフル! 彼は知的障害者入所施設で働きながら,昼間はそこでの仲間とうたい,夜勤明けは路上でうたい,青年のステージを子ども劇場をはじめとした広〜いつながりで訴えて。 そのバイタリティは,祭典スタッフに新しい風を吹き込んでいます。 うたごえとの関わりは子どもの頃から。 今は九青の一員で,その彼の大胆さとひたむきさの影響をうけて我ら合唱団も『神出鬼没路上ライブ』をする日はそう遠くない・・・か!?
 田中 健夫さん(九州青年合唱団)


6月17日号
よびかけ人メッセージ
「どんたく若衆」でお迎えします
竹村 特弘さん(つどい絆代表
)

 現在,スタッフの一員にも加えて頂いて,歓迎セレモニーの「月の祭り」と「どんたく若衆」の踊りに皆さんと楽しく取り組んでいます。 第一回実行委員会の折,「『月の祭り』をサンパレスの舞台で踊れたら死んでも良い」といったのですが,その時は冗談のはずだったのが,近頃体調を崩し来年頃には死ねそうな感じです。
 棺おけに入るとき,一生を振り返って「ああ面白かった」と思える程,幸せなことはないでしょう。 日本の未来はちょっぴり心配ですが,それはうたごえに参加する皆さんにお任せして,日一日と近づいてくる「日本のうたごえ祭典」の感動と恩恵にあずかろうとする身勝手をこころよくお許し願う次第です。

祭典スタッフ紹介
運営委員
松尾アイ子さん
威風堂々肝っ玉母さん

 ♪しわの数ほど苦労があった 唯ひたすらに生きて来た・・・と「老いて輝く」の自作の歌の通り,全日自労の歴史と共に歩いて来られた方です。 威風堂々たる姿はちょっと近寄りがたく見えますが「アイ子さん」「アイちゃん」と皆から親しく呼ばれて居られます。 子どもの時の夢はオペラ歌手,78歳になられた今もその声はキラキラとして声量豊か,見事なものです。 わが団の声の中心的存在,その声に負けじと他の者も声をはり上げています。 私たちは歌もそっちのけで夢中で話し合います。 後日その時の事が松尾さんの詩になり歌が出来上がります。
 創作曲の大半は松尾さんの詩であり「老いて輝く」「三池の里」等々,高齢者から小学生の愛唱歌にもなっています。 老人施設での週2回のデイケア歌う会も指導され,老いて益々輝いて,日本の世直しと平和のため,日本のうたごえ祭典目指し,全力アップの肝っ玉お母さんです。
大城 嶺子さん(建交労大牟田うたう会)


6月24日号
よびかけ人メッセージ
普遍の文化に国境なし

品野 実さん(毎日新聞終身名誉社員)
 五線譜をまともに習っていないから,楽譜を見ただけで歌うことはできませんが,聴覚は発達していて良い歌詞やリズムには聞き惚れるし,自然が好きで風の音,浪の音にも胸が騒ぎます。 砂漠を歩いたこともないのに「月の砂漠」を聴けば「アラビアン・ナイト」の世界に浸ります。 そんな普遍の文化に国境はなく,音楽も流れるのです。 「第九」のように。
 数千万人を殺した世界大戦のあと,世界にさきがけて戦争放棄,主権在民の憲法を作った日本で「武力攻撃事態法案」の国会審議とは,とんでもない事態です。 きたがわてつ「日本国憲法前文」,笠木透「五月の風」を吹かせるため九州「うたごえ祭典」の成功を!

祭典スタッフ紹介
木下喜和さん
心に残る「地底(ちてい)のうた」

 うたごえ運動の歴史の中で初めて日本のうたごえ祭典が福岡県で開催されますが,現役のままで祭典に参加出来,全国のうたごえの仲間を迎える事を嬉しく思います。
 私がうたごえに出会ったのは,1954年頃,荒木栄さんが指導していた,大牟田センター合唱団の前身である”映サうたをおぼえる会”でした。 当時は私は宮浦合唱団に所属し,あの歴史的な安保と三池の闘いの中で,全国のうたごえオルグと共にうたごえ行動隊の一人として活動しました。
 東京で開催された日本のうたごえ合唱発表会・職場の部で出演した「夕やけ小やけ」に高い評価を受けました。 その後,宮浦合唱団の依頼により作曲された「地底(ちてい)のうた」はたちまし全国に広まり,日本のうたごえ本祭典で演奏され,深い感動を与えました。
 荒木栄は闘いの中で沢山のうたを創作しました。 その中で私の心に残る曲は,やはり「地底のうた」です。 やがてうたごえに出会って半世紀,これからも荒木栄のうた中心に,うたいつづけたいと思います。
自己紹介(大牟田センター合唱団)


7月8日号
よびかけ人メッセージ
「失業と貧乏と戦争」に反対する仲間の叫び
原田節生さん(全日本建設交通一般労働組合福岡県本部執行委員長)

 うたごえは,悩みや苦しみ,悲しみをのりこえて,みんなの心を一つにします。
 うたごえは,みんなに明日への希望,闘いへの勇気を,あたえます。
 福岡での日本のうたごえ祭典には,建交労大牟田支部の仲間たちが「大行進のうた」「わしらの宝」を歌い,参加する予定です。
 失業に苦しみ貧乏に泣いた失業対策事業の仲間たちが,組合に団結し闘うことの尊さを知り,職場で,地域で,みんなで歌いつがれた歌です。 それは「失業と貧乏と戦争」に反対する仲間たちの魂の叫びでもあります。
 全国のうたごえの仲間たちが結集する福岡での「日本のうたごえ祭典」が,大きく成功することを,心より祈念いたしております。

祭典スタッフ紹介
企画委員
井上忠昭さん
6年間で100曲余の創作

 井上さんは,祭典企画委員会の一員で,高齢者のステージの担当者です。
 北九州の年金者組合八幡でのうたごえ活動の他,自分も通っている病院の患者会でのうたう会や地域コーラスへの参加など幅広い。
 北九州うたごえ創作会議では代表代行として,6年間で百曲をこえる歌を創り名曲も多数。
 井上さんは愛知在学中にうたごえと出会い,故郷に戻ってサークル活動を重ね北九州センター合唱団(現北九州青い空合唱団)の創立に参加。 研究生教室の指導他,他面に渡り大活躍。
 いつも笑顔で奥深く,誰からも親しまれています。
堤龍輔(北九州うたごえ創作会議)


7月15日号
呼びかけ人メッセージ
大合唱で進軍ラッパを消そう
三輪俊和さん(北九州市立大学教授)

 今,世界の人々が平和を呼びかけている。 地球環境を守ろうと合唱している。 とりわけ,アジアの人々が,非同盟諸国の人々が,自国と諸民族の文化をまもり,世界平和と核廃絶のための連帯を呼びかけている。 それなのに,アメリカ(ブッシュ政権)だけが,軍事抑圧で,世界に不安と破壊の爆音を轟かせている。 アメリカの戦争に日本全体をまきこむ法体系が有事立法だ。 小泉内閣は,「アメリカの戦争に協力(原文は「強力」)せよ」と進軍ラッパを吹いている。
 だから今,世界に向かって,平和を歌おう,福岡から,日本中に,平和憲法を守ると大声で歌おう。 大合唱で進軍ラッパ(有事法制)を消してしまおう。
 アジアに響け,世界に響け,平和を求める私たちの歌声。
 日本の歌声祭典IN福岡を大成功させましょう。

祭典スタッフ紹介
運営委員
簾昭男さん(北九州青い空合唱団副団長)

 思いアコーディオンをかついで,どこにでもあらわれる男,それが簾昭男さんです。
 北九州青い空合唱団の副団長で,常にうたごえ普及の先頭に立つ,なくてなならない人です。 北九州市はもちろん,福岡県下全域,そして,長崎,鹿児島と全九州を股にかけて走ります。
 日本のつごえ祭典・福岡開催決定以後,「みんなうたう会やうたごえ喫茶など,多くの人が気軽に参加でき,楽しく歌える場をたくさんつくろう」を実践中ですが,特に昨年末頃より,うたごえ喫茶が大きなひろがりをみせています。 いつもその先頭にいるのが簾さんです。
 日本のうたごえ祭典に向け,地元サークルはじめ,各地域でみんなうたう会を計画中ですが,その中で,簾節のアコーディオンが高らかに響くでしょう。
山本猛雄(北九州青い空合唱団)


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